男着物・寸法関連についてQ&Aをご紹介しています。
これは、着られた季節や着物の種類、汚れの程度によって異なりますので一概には言えませんが、例えば、
@木綿の着物の場合
木綿着物を初夏に着て、かなり汗をかいた時は、自宅で洗えますので、1回着ただけでも洗った方が良いです。
A絹の袷の着物の場合
秋、冬に着る絹の袷の着物は、冬に数回着ただけでしたら、襦袢を着ていますので、汗や汚れも目立たないことでしょう。袷の時期の絹の着物は、かなり回数を着ても洗う必要がないほど汚れも気になりません。
着た回数よりも、汚れ具合によってお手入れの回数も異なります。着用後は、特に汚れの目立つ袖口などを真っ先に見てみましょう。
B化繊の場合
ポリエステルなどの化繊の着物は自宅で洗えますので、3〜4回着たら水洗いしても良いですし、夏の間は、毎回水洗いしても構いません。
着物の場合は、全体を洗うというよりも、部分的に汚れ落としをして必要以上に洗いすぎない方が、長持ちします。絹と言う天然繊維はデリケートです。なんどもドライクリーニングに出すよりも、汚れの目立つ袖口や裾などをこまめにベンジンなどを使って部分的に汚れ落としするのがいいでしょう。
ただし、礼装の着物で1回しか着なかったのですが、お手入れはしておきたいというお客様もおられますので、そのような場合は、部分的に汚れ落としをするか全体洗いしてから、プレス仕上げをします。一度着ると汚れだけではなく、シワがよりますので、仕上げすることにより新品のように蘇ります。
しばらく何年かは着ないので、綺麗な状態で保管したいという場合は、このような方法もいいでしょう。この場合は、袴などは汚れてはいないので、プレス仕上げだけするとシワも取れて見た目もいいですね。長期保管には最適です。
あとは、最後に大切なことをお伝えしておきます。汚れとしみは異なります。
しみの場合は、ドライクリーニングや、部分的な汚れ落としとは、処理の仕方が異なります。食べ物のしみなどは、表面だけを拭き取って、そのままいじらないで呉服専門店や、着物のお手入れ専門店に持ち込んだ方が安心です。しみがついている着物を、クリーリングすれば綺麗になると思っている方はとても多いようですがしみがひどい着物をドライクリーニングに出してしまうと、シミが落ちないばかりか、熱処理されてしまい、ますますシミが落ちなくなってしまいます。しみぬきは呉服専門店などで相談しましょう。
呉服専門店では、汚れ落としやしみぬきも出来ます。それに着物点検もしてもらえることでしょう。
勿論、当店もお手入れは特に専門分野ですから、ご相談下さいませ。